ネクステック 岡本です。
出張で帯広方面は何度も来ていましたが、帯広市幸福町にある幸福駅に足を運んだことがなかったので立ち寄ってみました。
17時近かったのでお店も閉店し、観光客やスタッフも誰もいませんでした。
1987年(昭和62年)に廃駅になった場所です。
かつては旧国鉄広尾線沿線で使用されていました。
周辺一帯はアイヌ語で「サチナイ」と呼ばれていました。「サチナイ」は「乾いた川」を意味します。
1902年(明治35年)に幸震(サチナイ)村が発足。
後にこの村は他の村と合併したことで消滅しましたが幸震という地名は残りました。
福井県からの入植者が多かったため「震」を「福」に変更して「幸福」という地名になったようです。
とても縁起のよい地名ですね。
2013年に駅舎を建て替えているようですが、古い木造の駅舎を見事に再現しています!
中に入ってみると、駅舎の壁や天井一面に願いが書かれた切符が張られていました。
幸福駅ブーム以降も沢山の人が訪れているようです。
当日は誰もいませんでしたが、過去のある時間にこの場所を訪れた人達がいて、それぞれの願いや想いを綴っていった思い出を見ることができました。
幸せを願う観光客が一枚の名刺を駅舎の壁に貼っていったのがきっかけになった素敵なエピソードがあります。
外には気動車(ディーゼル車)の『キハ22形221』『キハ22形238』と『排雪用(除雪型)モーターカー』が展示されていました。
残念ながら、コロナの影響で中に乗ることはできませんでした。
窓にカメラを近づけて撮影してみます。
車両の中を見ると、子供の頃に乗った車両の内装と似ていて懐かしい思い出が蘇ってきます。
車両特有の匂いと電車のゴトゴト揺れる音を聞き、体に伝わる心地よい振動を感じながら車窓を眺めていた記憶です。
対面に座る人と目が合うと、どことなく恥ずかしいので視線を外します。
場所は忘れましたが石狩川を渡る大きな橋があり夕暮れの時間帯でした。
私の思い出はおいておき、今まで数えきれないほど空に鐘の音が鳴り響いたのだろうなと思いながら、そっと幸せの鐘を鳴らしてみました。
人は誰もが幸せになりたいと願っていると思います。
多くの人の幸せを願うように、夕日が幸せの鐘や駅舎に貼られた願いを優しく照らして沈んでいきました。
車で15分ほど走ると愛国駅がありますので幸福駅とセットで観光すると楽しめそうです。
今回は時間が無かったので次回の楽しみに取っておきます。